ハイボールを知った夜。

お酒の味と一緒に

君のことも知った気がした。


ぐらついた視界が心地好い。

このままこの暗暗に吸い込まれて

どこかに飛んでいきそうだ。


ふたりの世界にあるのは

言葉とこの酩酊だけ。


酸いも甘いも教えてくれた。

要らなかった酸いは

今も僕の奥底に眠っている。


貰って嬉しかった甘いは

今の僕を生かしている。


ずっとこの時間が続くだろうと思っていた。


もう会えなくなっても

今でも忘れたくないあの日の歌。